29-31 October 2016
東大柏Campus
Asia/Tokyo timezone

AXEL実験:0νββ探索に向けた高圧キセノンガス検出器開発

30 Oct 2016, 18:10
20m
宇宙線研究所6F大セミナー室 (東大柏Campus)

宇宙線研究所6F大セミナー室

東大柏Campus

千葉県柏市柏の葉 5-1-5

Speaker

輝石 中村 (京都大学)

Description

マヨラナ粒子とは粒子と反粒子が同一な粒子であり、電荷をもたないニュートリノはマヨラナ粒子かもしれない。ニュートリノのマヨラナ性はニュートリノ質量が異常に軽いことを説明できるシーソー機構の前提条件になっていたり、そもそもマヨラナ粒子がこれまで見つかっていないことなどから、ニュートリノのマヨラナ性の検証は重要である。これを確かめる実験的手法がニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊の探索である。信号はベータ崩壊を同時に二回起こす原子核から放出される2本の電子であり、ニュートリノが仮想的に対消滅するのでQ値に等しいエネルギーとなる。二重ベータ崩壊探索では、優れたエネルギー分解能、大量の原子核、低いバックグラウンド環境が重要となる。AXEL実験では検出器に高圧キセノンガスTPCを採用し、読み出しに揺らぎの小さいelectroluminescence光を用いることで高エネルギー分解能を実現させ、圧力を上げて崩壊原子核数を増やし、三次元飛跡の形状を用いた強いバックグラウンド除去能力を持つ検出器を開発している。今回は、AXEL実験の開発状況について説明する。

Presentation Materials