第1回 宇宙素粒子若手の会 秋の研究会

Asia/Tokyo
柏図書館1Fメディアホール/宇宙線研究所6F大セミナー室 (東大柏Campus)

柏図書館1Fメディアホール/宇宙線研究所6F大セミナー室

東大柏Campus

千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 13:00 15:00
      受付 2h 柏図書館1Fメディアホール

      柏図書館1Fメディアホール

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 15:00 15:10
      開会式 10m 柏図書館1Fメディアホール ()

      柏図書館1Fメディアホール

      Slides
    • 15:10 16:40
      招待講演 「重力波天文学:現状と将来」 1h 30m 柏図書館1Fメディアホール ()

      柏図書館1Fメディアホール

      Speaker: 洋介 伊藤 (東京大学 ビッグバン宇宙国際センター)
      Slides
    • 16:40 17:00
      休憩(全体写真撮影) 20m 柏図書館1Fメディアホール ()

      柏図書館1Fメディアホール

    • 17:00 18:30
      招待講演 「素粒子物理における暗黒物質」 1h 30m 柏図書館1Fメディアホール ()

      柏図書館1Fメディアホール

      Speaker: 昌宏 伊部 (東京大学 宇宙線研理論グループ)
      Slides
    • 19:30 21:00
      懇親会 1h 30m 柏の葉キャンパス駅東口の山内農場

      柏の葉キャンパス駅東口の山内農場

    • 09:30 12:00
      宇宙ガンマ線 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Convener: 隆治 武石
      • 09:30
        ナビゲータトーク 10m
        Speaker: 光成 高橋 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 09:40
        MAGIC望遠鏡における広がった天体の観測・解析手法開発 20m
        銀河系内のガンマ線源には超新星残骸等〜1°以上の広がりをもつ天体が存在し、これらは超高エネルギーガンマ線天文学において特に宇宙線起源等の物理を研究する上でも重要な観測対象となる。しかし解像型大気チェレンコフ望遠鏡では視野角と同程度以上に広がった天体を検出することは困難である。この状況を打開するためにMAGIC望遠鏡において新たに開発中の観測・解析手法について発表する。
        Speaker: 由樹 岩村 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 10:00
        CTA大口径望遠鏡用分割鏡性能評価とシミュレーションによる分割鏡最適配置の検討 20m
        Cherenkov Telescope Array (CTA) 計画とは、大・中・小と口径が異なる 3 種類の解像型チェ レンコフ望 遠鏡群を用いて、現行の望遠鏡の約 10 倍の感度で 20GeV から 100TeV 以上に渡る広 いエネルギー範囲において超高エネルギーガンマ線の観測を目指す国際共同プロジェクトである。 CTA-Japan グループが研究開発を行っている大口径望遠鏡は、CTA 計画全体で建設が予定され ている南北のサイトそれぞれに 4 台建設される予定である。望遠鏡の主鏡には、六角形の対辺が 1.51m の分割鏡を 1 台あたり約 200 枚使用する。分割鏡性能は望遠鏡の感度、エネルギー分解能 等に大きく影響を与える。そのため分割鏡の重要な性能である結像性能、曲率半径を評価する必要がある。評価基準として分割鏡には仕様要求が定められており、最も重要である結像性能は、焦点距離 f(28m から 29.2m) において光量の 80% が収まるスポット直径 (D80) が 16.6mm 以下で あることが求められる。結像性能、曲率半径の評価には 2f 法と呼ばれる方法を用いている。2f 法 とは焦点距離の 2 倍の位置に光源となる LED とスクリーンを置き、反射像をカメラで撮影し解析 することでスポットサイズを求める方法であり、東京大学宇宙線研究所に実験装置を設置してい る。本講演では、望遠鏡に搭載予定である分割鏡の性能評価測定を2f 実験装置で行った結果につ いてと測定で得られた光学パラメータを反映させて行うシミュレーションによる望遠鏡への分割鏡最適化配置の考察結果について報告する。
        Speaker: 知大 稲田 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 10:20
        パルサー星雲の粒子輸送と放射の1次元モデル 20m
        パルサー星雲とは、回転駆動型パルサーの周囲に広がって存在する天体である。電波からガンマ線までのあらゆる波長帯で放射をしており、その放射スペクトルは非熱的な電子・陽電子からの放射を示唆している。パルサー星雲は空間的に広がった天体であるため、その放射の空間構造を観測事実と照らし合わせながらモデル化することは、高エネルギー電子・陽電子の伝播過程に迫ることにつながる。本講演では、現在のパルサー星雲の1次元放射モデルについてその問題点を洗い出し、より妥当な粒子輸送過程は何か議論することを目指す。
        Speaker: 渉 石崎 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 10:40
        break 20m
      • 11:00
        エマルション望遠鏡による宇宙ガンマ線精密観測計画 : GRAINE 20m
        宇宙ガンマ線の観測は宇宙の高エネルギー天体・現象について理解を深める上で非常に有効な手段の1つである。2008年に打ち上げられたFermi衛星は4年間の観測で3000を超えるガンマ線源を検出し、ガンマ線天文学を飛躍的に発展させた。一方で、さまざまな問題も浮かび上がってきており、統計を増やすだけの観測は限界に近づいてきている。そこで我々は原子核乾板からなるエマルション望遠鏡を用いて宇宙ガンマ線の精密・偏光観測を目指す気球実験を進めている(GRAINE計画)。原子核乾板の空間分解能を利用することでFermi衛星と比較して数~10倍程度の角度分解能の改善と未だ実現されていないガンマ線偏光の検出が可能となる。GRAINEは2011年度の原理実証試験を経て、2015年5月、オーストラリアにおいてエマルション望遠鏡による初の天体観測及び望遠鏡の性能実証を目的とした気球実験を実施した。本講演では2015年度気球実験の概要と解析状況について報告する。
        Speaker: 深志 水谷 (神戸大学)
        Slides
      • 11:20
        GRAINEエマルションチェンバーに記録されたハドロン反応の解析手法の開発 20m
        GRAINE実験では高い空間分解能を持つ原子核乾板(エマルションチェンバー)を気球に搭載し、ガンマ線天体の精密観測を目指している。 2015年5月、豪州にて14時間の気球フライトを実施、飛跡データの取得に成功した。 チェンバーを構成する原子核乾板には、通過した全ての荷電粒子が記録されおり、 自動飛跡読取装置を用いる事で宇宙線反応のミニマムバイアスな解析が実現出来る。本講演では、検出器内で起きたハドロン反応を系統的に選び出す手法の開発の現状と、その手法によって選び出されたハドロン反応の解析について報告する。
        Speaker: 美沙希 森下 (名古屋大学)
        Slides
      • 11:40
        GRAINE2015年フライト実験における平行粒子群の探索 20m
        GRAINE実験は,1μm以下の空間分解能を持つ飛跡検出器であるエマルションフィルムを気球フライトすることで,10MeV~100GeV領域のγ線を高詳細に観測することを目的としている.エマルション望遠鏡全体のテストフライトとして,2015年5月豪州で気球フライトを行った.エマルションに生成された飛跡データを取得し,現在解析を行っている.本講演では,空気シャワー等に起因するような広がった平行な粒子群が,検出器中のコンバーター中で捉えられているか探索を行ったので,その結果について報告する.
        Speaker: 紗矢 山本 (岡山理科大学)
        Slides
    • 12:00 14:00
      昼食 2h
    • 14:00 15:10
      宇宙線 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Convener: 深志 水谷
      • 14:00
        ナビゲータトーク 10m 宇宙線研究所6F大セミナー室

        宇宙線研究所6F大セミナー室

        東大柏Campus

        千葉県柏市柏の葉 5-1-5
        Speaker: 友耶 牧野 (名古屋大学)
        Slides
      • 14:10
        TA実験地表検出器アレイによる極高エネルギー宇宙線空気シャワー中のミューオン数の 解析 20m 宇宙線研究所6F大セミナー室 ()

        宇宙線研究所6F大セミナー室

        極高エネルギー宇宙線空気シャワーからのミューオン数は、一次宇宙線の組成に依存し、その空気シャワーモンテカルロ計算(MC)による期待値はハドロン相互作用モデルにも依存する。ミューオン数の観測値とMCの期待値との比較はモデルの制限に有用である。南米アルゼンチンで稼働中のAuger実験から、水タンク型の地表検出器(SD)で観測したミューオン数が、一次宇宙線を陽子とし、反応モデルをQGSJETII-03としたMCの期待値より約1.8倍多いこと、また反応モデルを変えた場合でもMCの期待値より多いことが報告されている。米国ユタ州で稼働中のTA実験では、プラスチックシンチレータSDで主に空気シャワーの電磁成分を観測するため、ミューオン数の解析には独自の手法が必要である。我々は、信号中の空気シャワーのミューオンの純度が高いTA SDを選別し、その条件で観測した粒子数とMCの期待値を比較した。その結果、観測した粒子数はMCの期待値より有意に多いことが分かった。本報告では、TA SDを用いた空気シャワーからのミューオンの解析手法と現状の結果を示す。
        Speaker: 隆治 武石 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 14:30
        TALE実験の現状と今後の展望 20m 宇宙線研究所6F大セミナー室

        宇宙線研究所6F大セミナー室

        東大柏Campus

        千葉県柏市柏の葉 5-1-5
        宇宙線のスペクトルには2nd kneeと呼ばれる折れ曲がり構造が存在している。この折れ曲がり構造は宇宙線の起源の銀河系内から銀河系外への遷移に対応していると考えられている。この2nd knee領域の宇宙線の組成とエネルギースペクトルを精密に測定し、宇宙線源の銀河系内から銀貨系外への遷移を明らかにするためにTA Low Energy extension(TALE)実験が進行している。TALE実験は TA実験に隣接して行われており、10台の大気蛍光望遠鏡(Fluorescence Detector,FD)と105台の地表検出器(Surface Detector,SD)を設置する。 本公演では、TALE実験の概要と現状、および今後の展望について報告する。
        Speaker: 翔一 岸上 (大阪市立大学)
        Slides
      • 14:50
        LHCf実験の概要と現在までの測定結果 20m 宇宙線研究所6F大セミナー室

        宇宙線研究所6F大セミナー室

        東大柏Campus

        千葉県柏市柏の葉 5-1-5
        LHCf実験では、LHCにおいてハドロン散乱で超前方に生成される粒子測定から、ハドロン相互作用モデルの検証を行なってきた。散乱角の小さい超前方測定と、その領域での相互作用モデルの検証は、空気シャワー発達の理解という観点から非常に重要である。本講演ではLHCf実験の紹介とともに、重心系900GeV-13TeVの測定結果について報告する。
        Speaker: 友耶 牧野 (名古屋大学)
        Slides
    • 15:10 15:30
      休憩 20m 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 15:30 16:40
      重力波 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Convener: 渉 石崎
      • 15:30
        ナビゲータトーク 10m
        Speaker: 孝章 横澤 (大阪市立大学)
        Slides
      • 15:40
        超新星爆発からの重力波とメカニズム解明に向けた研究 20m
        超新星爆発とは宇宙で最も energetic なイベントの一つである。これまでの精力的な光学的観測、数値シミュレーションなどによる爆発モデルの検証、更には SN1987A からのニュートリノの 観測により、大筋での爆発メカニズムは確立されているが、詳細な爆発メカニズム解明にはまだ 至っていない。我々の銀河内で超新星爆発が発生すれば、世界中の様々な検出器で信号を観測す ることができ、広帯域 (Hz-kHz) での光学観測、高エネルギー領域 (MeV-PeV) でのニュートリノ 観測、広帯域 (Hz-kHz) での重力波における multi-messanger astronomy が展開され、メカニズ ム解明に大きく近づけることが期待される。特に超新星爆発内部の情報を直接運んでくる重力波の観測はとても重要な役割を担っている。 現在、世界各地で第二世代重力波検出器 (LIGO, Virgo, KAGRA 等) での観測に向けて着々と 準備を進めている。日本では岐阜県飛騨市神岡町の池の山地下 1,000m に KAGRA の建設が進ん でおり、2015 年末に iKAGRA として常温での観測、2017 年度に鏡を 20K まで冷した本格観測 bKAGRA を計画している。 本講演では、超新星爆発のような理論的な波形予想が難しい重力波に対する解析手法を紹介し、超 新星爆発重力波観測から期待されること、ニュートリノ信号との相関解析から期待されることを紹介する。
        Speaker: 孝章 横澤 (大阪市立大学)
        Slides
      • 16:00
        研究室干渉計の制御とKAGRA稼働時にGW150914が到来した場合の考察 20m
        現在大阪市立大学重力波実験物理学研究室ではC307干渉計と名付けたマイケルソン干渉計があり、6月からの実験でミラーのロックと簡単なインジェクション信号を入れてそれをスペクトル上で見ることに成功した。 そしてもしKAGRA稼働時にGW160914が到来した場合、どのような信号が得られてその結果非ガウス性などがどう変化するかを考察する。
        Speaker: 佑一 北岡 (大阪市立大学)
        Slides
      • 16:20
        MOA望遠鏡による重力波フォローアップ 20m
        2015年9月、2台のadvanced LIGOが稼働するO1(2015年9月~2016年1月)が始まり、初の重力波直接検出を果たした。重力波の検出に際して、MOA(Microlensing Observation Astrophysics)グループではニュージーランドMt. John天文台にある口径1.8m, 視野2.2平方度の広視野MOA-II望遠鏡及び口径60cm, 視野30平方分の3色同時撮影可能なB&C望遠鏡を用いて重力波のフォローアップ観測を行った。重力波天体の物理の解明には、光学フォローアップを行うことが必要不可欠だが、重力波検出器から得られる重力波天体の位置決定精度は数百平方度ととても悪く、分光などの詳細な観測を行うためには、まず重力波天体を特定しなければならない。また電磁波放射の時間も限られているため早急に観測を行うことが必要になる。そこで我々は重力波検出後に送信される重力波アラートを受け取り即時にサーベイ観測を行い、重力波天体の同定を行うフォローアップシステムを開発した。O1では位置誤差領域にある近傍銀河(~100Mpc)の観測やMOA-II望遠鏡による広視野サーベイを行い、可視光カタログなどの既存のデータとの比較により重力波天体の探索を行った。本公演ではフォローアップシステムの概要と整備状況、及びO1におけるフォローアップ観測の結果を報告する。
        Speaker: 悠一朗 朝倉 (名古屋大学)
        Slides
    • 16:40 17:00
      休憩 20m 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 17:00 18:30
      ダークマターとニュートリノ 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Convener: 興秀 申
      • 17:00
        ナビゲータトーク 10m
        Speaker: 佑樹 中野 (神戸大学)
        Slides
      • 17:10
        NEWS実験と開発課題 20m
        NEWS実験は原子核乾板を用いた暗黒物質方向探索実験である。WIMPにより反跳した原子核の飛跡を検出可能な微粒子原子核乾板 NITを開発し実験の実現可能性を確認した。今回、NEWS実験の概要とその開発課題について報告する。
        Speaker: 雅浩 吉本 (名古屋大学)
        Slides
      • 17:30
        方向に感度を持った暗黒物質探索実験NEWAGE 20m
        NEAWGEでは3次元ガス検出器μTPCを用いて方向に感度を持った暗黒物質探索を行なっている。神岡でのデータ取得が続いている中、検出器に含まれるBG除去の研究も進んできた。本発表ではNEWAGE実験の解析最新結果とBG除去に関する研究について報告する。
        Speaker: 智法 池田 (神戸大学)
        Slides
      • 17:50
        Super-Kamiokande検出器を用いた太陽ニュートリノ解析の最新結果 20m
        スーパーカミオカンデ(SK)は50 ktonの水チェレンコフ型検出器で、陽子崩壊探索や太陽・大気ニュートリノ観測、加速器実験(T2K)などを行っている。1998年にスーパーカミオカンデ実験によって大気ニュートリノ振動が発見され、この業績は2015年の梶田氏のノーベル物理学賞の受賞に代表されるように世界的に評価されている。その後、2001年にスーパーカミオカンデ実験の8B太陽ニュートリノ観測結果とカナダのSNO実験の観測結果を比較することにより、太陽ニュートリノ振動の発見がなされた。SKは2008年9月以降、新エレクトロニクスを導入し、現在はSK-IVというphaseで観測を継続している。本講演では、太陽ニュートリノ観測に話題を絞り、SK-IVの約2365日分の最新結果、及び、SK-I-IVの約5200日の結果を報告する。特に、SKを用いた太陽ニュートリノ観測における、(1)太陽中心でのMSW効果によるエネルギースペクトラムの歪みの観測、(2)地球の物質効果による太陽ニュートリノフラックスの昼夜変動の観測、(3)太陽活動と太陽ニュートリノフラックスの相関に関して報告する。
        Speaker: 佑樹 中野 (神戸大学)
        Slides
      • 18:10
        AXEL実験:0νββ探索に向けた高圧キセノンガス検出器開発 20m
        マヨラナ粒子とは粒子と反粒子が同一な粒子であり、電荷をもたないニュートリノはマヨラナ粒子かもしれない。ニュートリノのマヨラナ性はニュートリノ質量が異常に軽いことを説明できるシーソー機構の前提条件になっていたり、そもそもマヨラナ粒子がこれまで見つかっていないことなどから、ニュートリノのマヨラナ性の検証は重要である。これを確かめる実験的手法がニュートリノを伴わない二重ベータ崩壊の探索である。信号はベータ崩壊を同時に二回起こす原子核から放出される2本の電子であり、ニュートリノが仮想的に対消滅するのでQ値に等しいエネルギーとなる。二重ベータ崩壊探索では、優れたエネルギー分解能、大量の原子核、低いバックグラウンド環境が重要となる。AXEL実験では検出器に高圧キセノンガスTPCを採用し、読み出しに揺らぎの小さいelectroluminescence光を用いることで高エネルギー分解能を実現させ、圧力を上げて崩壊原子核数を増やし、三次元飛跡の形状を用いた強いバックグラウンド除去能力を持つ検出器を開発している。今回は、AXEL実験の開発状況について説明する。
        Speaker: 輝石 中村 (京都大学)
        Slides
    • 20:30 22:30
      ワインチーズセッション 2h 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 10:00 12:10
      光検出器 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Convener: 雅浩 吉本
      • 10:00
        ナビゲータトーク 10m
        Speaker: 輝石 中村
        Slides
      • 10:10
        超高エネルギー宇宙線観測のためのフレネルレンズ型単眼大気蛍光望遠鏡の開発 20m
        TA実験では、超高エネルギー宇宙線を観測するために大気蛍光望遠鏡を用いている。これは、宇宙線による空気シャワー現象によって窒素が励起され、基底状態に戻る際に出す蛍光を観測する望遠鏡であり、空気シャワー発達の様子を観測できる。  TA実験で用いられている大気蛍光望遠鏡は口径3mの反射鏡を用いた反射望遠鏡であるが、装置や建屋に高いコストがかかる。また、装置が高価なため、観測中は常に人がプロセスを監視する必要があり、多大なランニングコストも必要である。  現在、TA実験ではより高いエネルギーの宇宙線を観測するため実験の大規模化を目指しているが、現行の望遠鏡を大規模実験の利用するのはコスト的に現実的ではない。そこで、より安価に宇宙線を観測するために、フレネルレンズを用いた大気蛍光望遠鏡を開発している。この望遠鏡はフレネルレンズと8インチのPMTにより構成されており、TA実験で用いられている大気蛍光望遠鏡の1/10のコストで製作できる。  本発表では、望遠鏡の開発の現状、シミュレーションによる望遠鏡の期待される検出感度や、これまでに明野観測所や米国ユタ州TA実験サイトでの試験等の結果を報告する。
        Speaker: 真周 山本 (信州大学)
        Slides
      • 10:30
        大気蛍光望遠鏡較正のためのUAV搭載型標準光源の開発 20m
        超高エネルギー宇宙線は化学組成、到来方向、エネルギー限界など未だ解明されておらず、これらの解明のために国際共同実験であるテレスコープアレイ実験ではアメリカ合衆国ユタ州において宇宙線観測実験を行っている。観測手法の 1 つとして高エネルギー宇宙線が大気との相互作用により発生する蛍光を観測している大気蛍光望遠鏡 (FD) がある。FD は 30km 以上の距離を隔てた 3 ヶ所(BR,LR,MD)の拠点に 12~14 台設置されており,本研究では2 拠点間(BR,LR)の FD 群の出力差の解明を目的としている。この出力差の解明には観測対象が遠隔地(10~km)であるため全ての FD 群にて同一光量の光源を大気透明度が影響しない距離で観測することが必要である。よって我々は FD の出力の絶対較正のために可搬性能と飛行性能を持つ無人航空機(UAV)に安定性と一様性がある光源を搭載した較正装置の開発を行っている。
        Speaker: 幹樹 林 (信州大学)
        Slides
      • 10:50
        EUSO-TA : A pathfinder to a next generation cosmic ray observatory 20m
        JEM-EUSO is an ISS-borne project in development which aims to shed light on the unsolved mysteries of the most energetic cosmic ray that reaches to 100EeV. As a pathfinder for JEM-EUSO, EUSO-TA has been launched in cooperation with Telescope Array project. By adopting a unique, photoncounting focal surface detector and an optics with Fresnel lenses, EUSO-TA is running together with fluorescence detectors of Telescope Array project located in Utah, USA. In this presentation, the status of EUSO-TA, and the early result will be discussed.
        Speaker: 興秀 申 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 11:10
        休憩 20m
      • 11:30
        大気チェレンコフ光観測時のバックグラウンドとアフターパルスに関して 20m
        大気チェレンコフ望遠鏡は超高エネルギーガンマ線の地上観測に有効な観測機器である。大気チェレンコフ望遠鏡は、天体起源のガンマ線に由来するチェレンコフ光を観測するため、夜空における星の光が観測におけるバックグラウンドとなる。更に、光子が望遠鏡の焦点面検出器に入射し、増幅される際にも偽信号を生み出す可能性があり、これをアフターパルスと呼ぶ。本講演では、大気チェレンコフ望遠鏡のバックグラウンドについて説明した後、焦点面検出器を構成する光電子増倍管に対して、アフターパルスの性質測定を行う意義を述べる。
        Speaker: 駿介 櫻井 (東大宇宙線研)
        Slides
      • 11:50
        モデル非依存な光電子増倍管出力応答分布の解析法 20m
        光電子増倍管は宇宙素粒子分野で非常に広く用いられている基本的な検出装置である。しかしその応答出力の分布は自明なものではなく、ピークの下にガウス分布から外れた成分が存在する。特に数光電子レベルでのフォトカウンティングではそれを理解することが正確な光量測定や実験系のシミュレーションのために重要である。そこで、特定の分布モデルを仮定せずに光電子増倍管の測定データから1光電子に対する応答分布を再構成する解析法を開発した。本講演ではそのアルゴリズム及びモンテカルロシミュレーションで評価した解析由来の誤差について述べる。
        Speaker: 光成 高橋 (東大宇宙線研)
        Slides
    • 12:10 12:20
      休憩(アンケート記入) 10m 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
    • 12:20 12:50
      全体の議論 30m 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5
      Slides
    • 12:50 13:00
      閉会式 10m 宇宙線研究所6F大セミナー室

      宇宙線研究所6F大セミナー室

      東大柏Campus

      千葉県柏市柏の葉 5-1-5