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2018年10月、Cherenkov Telescope Array (CTA) 計画の北サイトのカナリー諸島ラ パルマに大口径望遠鏡初号基が完成しました。約1年間の試運転期間の後、2019年11月にはかに星雲からのガンマ線を検出し、今年1月から2月には、かに星雲の中心部にあるパルサーからのガンマ線の信号検出にも成功しました。現在も定常観測を行いながら、望遠鏡の性能の確認を行い本格運用に向け調整を行っています。これらの報告も含め、主にマルチメッセンジャー天文学に重点をおいて、2020年12月3日(木)と4日(金)に研究会「高エネルギーガンマ線でみる極限宇宙 2020」を開催いたします。 研究会URL:https://indico.icrr.u-tokyo.ac.jp/e/workshopCTAJ2020 CTA-Japan一同 基盤研究(S)研究会・宇宙線研究所共同利用研究会 開催日時: ※時間帯は多少変更される場合があります。 会場:オンライン(Zoom) 研究会URL:https://indico.icrr.u-tokyo.ac.jp/e/workshopCTAJ2020 趣旨: Cherenkov Telescope Array (CTA) 計画は、大口径(23 m)・中口径(10-12 m)・小口径(4 m) の3種類の望遠鏡群を配置して、従来より10 倍の高感度と、かつてない広いエネルギー領域(20 GeV から300 TeV) のガンマ線で、極限宇宙の精密測定を行うことを目指す国際共同プロジェクトです。CTA計画が実現すれば、約1000個の天体からTeVガンマ線が検出できると予想され、パルサー/パルサー星雲、超新星残骸、活動銀河核などの高エネルギー天体での宇宙線加速と伝播過程の解明、銀河形成史や宇宙論、さらにはダークマターの探索など多岐にわたるサイエンスが可能となります。 日本は、2009年に CTA Japan コンソーシアム(http://www.cta-observatory.jp/)を結成しCTAに正式メンバーとして参加をはたし、130名近くを越えるメンバーが準備研究を推進してきました。2018年10月に、北サイトのカナリー諸島ラ パルマで、日本が大きく貢献してきた大口径望遠鏡初号機が完成し、2019年11月にはかに星雲からのガンマ線、今年1月から2月にはかにパルサーからのガンマ線の信号検出にも成功しました。今後2023年までに、大口径望遠鏡2-4号基が建設され、大口径望遠鏡4台でのステレオ観測を目指しています。南サイトもチリのパラナルに決定し、2021年からは建設が開始される予定です。2025年にはフルアレイによる本格稼働を目指しています。 今後、CTA時代を迎え、TeVガンマ線天文学がさらに他波長の電磁波観測や、高エネルギーニュートリノ、重力波観測との連携を深め、時間領域天文学、マルチメッセンジャー天文学の一翼を担っていくためにも、研究会を通じて広い分野の研究者と議論を深め、今後の戦略を練り、様々な角度から議論するコミュニティーに開かれたものとして開催いたします。また、基盤研究(S)(2017年度-2021年度)「CTA大口径望遠鏡アレイによる極限宇宙の研究」として推進されているサイエンスや望遠鏡の開発状況の報告も含まれますので、この分野に興味もある方の多くのご参加をお待ちしています。 招待講演者: 世話人:井岡 邦仁(YITP)、窪 秀利(京都大学)、齋藤 隆之(ICRR)、 Online Workshop: Registration: We would kindly ask you to register if you intend to participate. Please do so here: https://indico.icrr.u-tokyo.ac.jp/e/workshopCTAJ2020 Registration deadline: 25 November, 2020 SOC: |